道と札幌市などは26日、新型コロナウイルスの感染者が新たに256人確認されたと発表した。1日当たりの新規感染者としては過去3番目の多さで、200人を超えるのは2日ぶり。このうち76人の感染経路がたどれない。札幌市は70~90代男女7人の死亡を確認。道内の死者は累計で171人となった。
道は74人の感染を確認した。内訳は、苫小牧市の50代男性会社員と白老町の40代男性を含む胆振管内3人のほか、石狩管内29人(北広島市2人、千歳市と恵庭市各1人など)、渡島、桧山、釧路3管内各7人、十勝管内6人、空知管内5人、後志、上川両管内各4人、留萌管内1人、札幌市居住1人。クラスター(感染者集団)も新たに3件発生した。25日に桧山管内奥尻町が感染発表している奥尻島の接待を伴う飲食店「スナックメモリー」で、20~70代の9人(経営者1人、利用客8人)の陽性が判明しクラスターに認定。帯広市の豊成保育所(5人感染)と釧路市の道東勤医協釧路協立病院(5人感染)でもクラスターが起きた。
札幌市は137人の感染を確認した。クラスターが発生しているタナカメディカル札幌田中病院(手稲区)では15人増の計111人、手稲渓仁会病院(同)では2人増の計34人に規模が拡大した。
旭川市は、33人の感染を確認。クラスターが形成されている慶友会吉田病院で新たに患者ら9人の感染が分かり、計125人に。旭川厚生病院でも20人増えて計82人となり、感染が拡大した。
函館市は5人の感染を確認した。道は同市内初の軽症者向けの宿泊療養施設を「東横INN函館駅前大門」(110人受け入れ可能)に開設すると発表。道内では5棟目で、27日から運用を開始する。
小樽市は、7人の感染を確認。市立花園小学校で児童5人、教職員2人の計7人の陽性が判明し、クラスターに認定された。
道内の感染者は延べ8022人(実人数7997人)と8000人を超えた。治療を終えて回復したのは5603人。現在の患者数は2248人で、重症は1人減って21人になった。
直近1週間(20~26日)の新規感染者数は1642人となり、道が定める警戒ステージ「5」の基準(1327人)を超えている。入院患者の病床利用数も25日時点で843床となり、「4」の基準(350床)を大幅に上回り、「5」の基準(900床)に迫っている。