道と札幌市、函館市、小樽市、旭川市は5日、新型コロナウイルスの感染者が新たに119人確認されたと発表した。2日の96人を上回り、過去最多を更新。1日当たりの新規感染者が100人を超えるのは初めて。うち65・5%に当たる78人の感染経路を追えていない。93人と最多を更新した札幌市を中心に市中感染が道内に広がっており、道は危機感を強めている。
道は、苫小牧市の20代医療従事者の公務員(性別非公表)と年代・性別非公表1人、胆振管内の年代・性別非公表4人、千歳市の50代女性市職員と40代男性会社員、20代女性会社員、恵庭市の40代男性、石狩管内の性別非公表10代と40代男性、年代・性別非公表1人、稚内市の男子中学生、十勝管内の年代・性別非公表2人、釧路管内の年代・性別非公表1人、空知管内の60代男性の計18人の感染を確認。
クラスター(感染者集団)が発生している胆振管内のカラオケスナックでは、5日までに新たに2人の陽性が判明し、計8人となった。
札幌市は、20~80代男女79人と年代・性別非公表11人、年代非公表男女3人の計93人の感染を確認。市内の医療機関では5日までに、40~50代の7人(看護師6人、医療技術者1人)の陽性が判明し、クラスター認定された。市は「濃厚接触した可能性のある人を把握できている」として、医療機関名を公表していない。道内のクラスターとしては80例目。
また、同市は市立札幌病院の50代女性看護師1人の感染を発表。道議会事務局でも、札幌市在住の40代男性職員の感染を確認した。
函館市は10歳未満の女児と40代男性市職員、70代女性、年代非公表女性の計4人の感染を公表した。
小樽市は、年代非公表の男性1人の感染を確認。旭川市は、10代男性と50代女性2人の計3人の感染を発表した。
道内の感染者は延べ3566人(実人数3543人)となった。現在の患者数は674人で、重症は3人増えて9人。112人が死亡。医療機関の入院患者の病床利用数は285床となり、警戒ステージ2から3へ移行する指標の基準250床を超えた。直近1週間の感染経路不明割合も52・2%とステージ3へ移行の50%を上回るなど、7指標のうち6指標(重症用病床の15床除く)で基準を上回った。軽症者向けの宿泊療養施設には389人が入所している。