道と札幌市、小樽市、旭川市は3日、新型コロナウイルスの感染者を新たに71人確認し、道内在住の80代女性と札幌市在住の70代男性の2人が死亡したと発表した。うち28人の感染経路が不明。道内で複数の死者が出たのは6月23日以来。胆振管内と札幌、旭川両市の計3カ所でクラスター(感染者集団)も発生し、道内75~77例目に。1日当たりの新規感染者数は5日連続で60人以上となっており、道では「重症だけではなく、中等症も増えている。予断を許さない状況」と警戒感を強めている。
道は、胆振管内の年代・性別非公表2人、日高管内の年代・性別非公表1人、石狩管内の年代非公表の男性と20代女性、60代男性、空知管内の60代男性、後志管内の年代・性別非公表1人、上川管内の30代男性と年代・性別非公表1人、オホーツク管内の80代女性、十勝管内の40代女性、札幌市居住の年代・性別非公表1人の計13人の感染を確認した。
胆振管内のカラオケスナックでは3日までに、20~50代の計6人(従業員4人、利用客2人)の陽性が判明し、クラスターと認定。道によると、マスクの着用が不徹底だったという。PCR検査を10人に実施済みだが、「店を訪れているのは25人程度いる」とし、さらに検査を進める。
札幌市は、10歳未満の未就学児~80代男女38人と年代・性別非公表8人、年代非公表男女3人の計49人の感染を確認。市内のスナックで、新たにクラスターが発生。3日までに20~50代の7人(従業員4人、利用客3人)の陽性が判明した。ススキノ地区以外の接待を伴う飲食店でのクラスター認定は、市内では初めて。
また、石狩西部広域水道企業団は、札幌市在住の20代男性職員の感染を確認。北海道新聞社も3日、本社販売局社員1人(札幌市在住)の感染を発表した。
小樽市は、10代女子学生と20代女性会社員の感染を確認した。
旭川市は、10~40代男女7人の感染を発表。市内の飲食店で飲食をした10~30代の会社の同僚6人(男性)の陽性が判明し、市では初のクラスターと認定した。
道内の感染者は延べ3372人(実人数3349人)。現在の患者数は570人で、重症は1人増えて計6人。死者も2人増えて計112人になった。医療機関の入院患者の病床利用数は215床(警戒ステージ3へ移行の指標は250床)となり、軽症者向けの宿泊療養施設には355人が入所している。