苫小牧市医師会(沖一郎会長)が新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備え、11月2日に開設する苫小牧発熱検査センターと小児発熱検査センターは、症状の見分けがつきにくいコロナとインフルの検査が同時にでき、発熱患者の不安が素早く解消される。インフルの判明は5分程度、コロナは翌日に判明する。直接行くことはできず、かかりつけ医などが必要と判断した場合に予約して専用施設を訪れる。
苫小牧発熱検査センターは、5月に開設した「苫小牧PCR検査センター」の機能を拡充する。対象は10歳以上。検査時間は平日の午後1時半~同5時で、検査人数は1日約40人を予定する。検査方法はPCRセンターと同じ「ウオークスルー方式」。主に電話でリモート診療し、検査が必要と判断された人は時間を予約し、自家用車で訪れて検体採取を受ける。
小児発熱検査センターは新設で、対象は9歳以下の小児専門。一般的な検査センターでは検体採取が難しい場合もあるため、熟練した医師や看護師らによる診察態勢を敷く。苫小牧小児科医会の小児科医が、輪番制で検査に応じる。各センターは市内にいずれも1カ所ずつで、場所は患者のプライバシー保護や混乱を防ぐため非公表としている。
発熱などでコロナ感染の疑いがある人が取る手続きは従来通り。まず、かかりつけ医や地域の医療機関、苫小牧保健所などに電話で相談する。軽症の場合はかかりつけ医らが診察や電話相談に応じ、必要に応じて発熱検査センターを紹介する。中等症、重症の場合はこれまでと同様、保健所が対応し、専門外来につなぐ。
費用負担も従来通りで、PCR検査は無料(診察代は別途)、インフル検査は医療機関の保険適用と同額。
相談場所が分からない人は▽市健康支援課 電話0144(32)6410または6411▽市医師会 電話0144(33)4720▽苫小牧保健所 電話0144(34)4168。24時間相談窓口はフリーコール(0800)2220018。