苫小牧市内の高校が新型コロナウイルス感染防止対策の再徹底を進めている。新ひだか町の静内高校でクラスター(感染者集団)が発生し、道教育委員会が15日付で「学校の新しい生活様式」を踏まえた感染対策の徹底を道内各高校に通知。16日には苫小牧西高校で生徒1人の感染が確認されるなど、新たな広がりを受けた対応で、換気やマスク着用、手指消毒を徹底するよう呼び掛けている。
通知では、▽30分に1回以上の室内換気▽身体的距離が取れない場面でのマスク着用▽学級内で最大限の間隔を取る座席配置の実施―などを明記している。
この呼び掛けを受け、苫小牧東高校では、16日に登校後や食事前、共用具を使った前後の手洗いなどを生徒に再指導。五條政人教頭(55)は「感染対策の意識が続くよう努めている」と話す。
また、技術実習で複数の生徒が同じ機械を使う苫小牧工業高校は、教職員がこれらの共用設備を頻繁に消毒。生徒が実習室に入る前はアルコール消毒を促し、使用後にも手洗いを呼び掛ける。八丁正樹教頭(53)は「(ウイルスを)外から校内に持ち込まないよう、引き続き登校後の手洗いも継続したい」と語る。
胆振教育局は、苫小牧西高校で16日に生徒1人の感染が確認されたことを受け、19日午後、管内の道立高校などに対し、登校時の健康観察とともに、差別や偏見などにつながらないよう適切な指導を行うよう通知を出している。