アイスホッケーアジアリーグのジャパンカップが10日開幕する。王子イーグルスは同日と11日に本拠地白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧市=で、アジアリーグ新加盟の横浜グリッツと連戦。攻守の要となる外国人2選手は新型コロナウイルスの影響により合流できていないものの、10月上旬までに行ったプレシーズンマッチで4戦全勝するなど順調な仕上がりを見せている。DFの山下敬史主将は「開幕を選手全員が楽しみにしてきた。王子らしさを出して勝ちたい」と意気込む。
ジャパンカップは、世界的な新型コロナまん延により中止となった日本、ロシア、韓国によるアジアリーグの代替国内大会。王子、横浜のほか、ひがし北海道クレインズ、東北フリーブレイズ、栃木日光アイスバックスの計5チームが参加。リーグ事務局は8日、従来予定したホーム&アウェー方式4回戦総当たりを8回戦総当たりにすると発表。当初日程の年内開催は来年3月28日まで延伸した。
王子は感染症対策を徹底しながら国内チームの先陣を切る形で6月中旬に始動。7月には氷上練習も開始し、選手個々人の技量向上に汗を流した。本来ならアジアリーグが始まるはずだった9月からは、ジャパンカップを想定し休養日に当てていた土曜、日曜に氷上練習日をスライド。練習メニューもより実戦に近いものへと昇華させていった。菅原宣宏監督は「すでにリーグが開幕しているつもりで準備を進めてきた」と言う。
その成果が4回あったプレシーズンマッチで生かされた形だ。東北、ひがし北海道とそれぞれ敵地で連戦し負けなし。「どのセットでも得点が狙えるようになった」(監督)攻撃力の高さはもちろん、完封ゲームが2試合と堅守も光った。2戦で先発し失点1と好調なGK成澤優太は「DFもFWも、みんなが守りやすいようにプレーしてくれている」と手応えを口にする。
最終戦となった4日のひがし北海道戦こそ、終盤までもつれる激しい点の取り合いになったが「慌てずに勝ち切れた」と山下主将。菅原監督が、就任した昨季から選手たちに求めてきた自分自身の意志や判断で行動する「主体性」の構築によって、どんな試合展開にも応じられるようになったのは大きな強みだ。「コロナ禍でも試合を見に来てくださるファンのためにも、思い切りのいいプレーを」と監督は期待。成澤は「一試合一試合でしっかり結果を残して、王子の守護神として信頼を勝ち取りたい」と語った。
背番号 名前(年齢)
GK 1 ドリュー・マッキンタイア(37)
GK 39 成澤優太(33)
GK 35 小野田拓人(28)
GK 69 磯部裕次郎(23)
DF 5 橋場亮(34)
DF 23 芳賀陽介(34)
DF 20C山下敬史(32)
DF 88 佐々木一正(30)
DF 6 山田虎太朗(28)
DF 34A橋本僚(27)
DF 29 ハリデー慈英(24)
DF 72 今勇輔(21)
FW 7 百目木政人(36)
FW 18 タイラー・レデンバック(36)
FW 21 久慈修平(33)
FW 10 三田村康平(28)
FW 92 越後智哉(28)
FW 8A 高橋聖二(27)
FW 14 大澤勇斗(27)
FW 19 中島彰吾(26)
FW 9 髙木健太(26)
FW 91 柴田嗣斗(23)
FW 97 中屋敷侑史(23)
FW 98 相木隼斗(21)
FW 90 小林斗威(21)