車載用半導体センサー製造のデンソー北海道(根橋聖治社長)=千歳市泉沢=は今年、災害対策の一環として「防災動力センター」を建設する。来年3月からの稼働を目指す。根橋社長は「一昨年9月の胆振東部地震の教訓から必要と判断した。危機管理の上から防災動力センターの建設を決めた」と話す。
防災動力センターは、増設する工場別棟の東側に建設。鉄骨造り一部2階建てで延べ床面積は988平方メートル。耐震構造で1階が事務室と免震構造のサーバー室、車庫、倉庫、2階は会議室と多目的室。
現行の施設保全課(10人)が24時間管理運営に当たる。同センターに現工場からサーバーを移設して管理する。冬の発災も想定し、稼働時の全従業員(最大500人)を一時収容できるスペースを確保。防災備品も集中管理する。
電源は通常の電力のほか、現存の蓄電池と太陽光発電を増強。非常時は工場で使用する半分の電力が賄える。復旧に必要な電力は十分確保できるという。消防車、指揮車、電源車、給油車(タンク車)を各1台配置する。
遅くとも7月までに着工。総工費は非公開。根橋社長は「地域貢献で千歳市消防署とも連携したい」と意欲を見せる。