苫小牧市教育委員会は12日までに、市内の小中学校と義務教育学校、特別支援学校計38校の給食で初めてエゾシカ肉の料理を提供した。食材のシカ肉365キロのうち、約4割に市の市街地出没対策で今冬に捕獲したシカ肉を使用。食育に役立てた。
今回、シカ肉はおろしショウガと赤ワインで臭みを消したり、ひき肉にしたりしてボロネーゼに調理。6日に市内西部と中央部、12日は植苗小中学校など東部の学校で提供された。
12日、同校5、6年生12人は、来校した市環境生活課の職員から「シカ肉は脂が少なく、タンパク質や鉄分が多いヘルシーな肉」などと説明を受けた後、ボロネーゼに舌鼓。大半がシカ肉初体験ながら、配膳時に多めの盛り付けを希望する児童も多く、容器はすぐに空っぽに。「また食べたい」などと好意的な感想が目立った。6年生の齋藤美千さん(11)は「初めてのシカ肉で不安だったけど、軟らかくて、味付けもおいしかった」と笑顔を見せた。