【アーメダバード(インド)時事】インド西部アーメダバードで旅客機が市街地に墜落した事故で、地元紙タイムズ・オブ・インディアは15日、警察の話として、機長らが航空管制官に推力不足を伝えた直後に墜落したと報じた。機体に何らかの異変が起き、必要な揚力を得られなかった可能性が高まった。
同紙によると、操縦室から「推力が得られない。墜落している。メーデー(遭難信号)」との通信が入った後、全ての交信が途絶えた。
ナイドゥ民間航空相は14日、記者会見を開き、事故原因を多角的に調べるため、航空事故調査局による調査とは別に政府の委員会を設置したと述べた。3カ月以内に報告書をまとめる方針。
事故機を運航していた航空大手エア・インディアは、航空規制当局からの指示に基づき、保有する同型の米ボーイング787型機の緊急点検を進めている。
事故では乗客乗員のうち1人を除く241人が死亡。地上で巻き添えとなった犠牲者も含め270人以上が墜落現場近くの病院に搬送された。警察関係者によると遺体は損傷が激しく、大半の身元が判明するまで数日を要する見込み。