火に溶けゆく、ろうの仏像 諸行無常を表現 美術博物館で風間天心さん中庭展示

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  • 2025年6月16日
ろうで作った仏像に火をともす風間さん=14日、苫小牧市美術博物館

 苫小牧市美術博物館で11月30日まで、札幌市を拠点に活動する美術家で僧侶の風間天心さん(46)による中庭展示が行われている。ろうで作った仏像と灯籠を組み合わせた空間アート「MELTY BUDDHA(溶けゆく仏像)」で、14日から仏像に火をともす企画も始まった。風間さんは「ろうは溶けていくのが前提で変化を楽しむ作品。仏教の諸行無常を感じてもらえたら」と話している。

 6メートル四方の台に防炎シートを敷き、ろうを素材にチェンソーや包丁などで彫り上げた仏像5体を並べた。高さ約200センチの観音菩薩を中央に据え、四方を取り囲むように高さ約70センチにそろえた緑、黄、紫、赤の四天王を置いた。色とりどりの水引も華やかににちりばめられ、周囲の屋内通路には約20個の大小の灯籠が並ぶ。

 仏像はキャンドルとしても使え、8月を除き毎月1~3回点灯する予定。次回は29日。時間は午後2時~同4時半。7月26日は午後3時半~同4時半と夜間開館中の同5時半~7時半。翌27日は午後3時半~同4時半。悪天候で中止する場合は同館公式SNSで告知する。

 同館の中庭展示は2013年から作家を変えて続けられ、今回で21回目。観覧料は通常一般300円、高大生200円。特別展期間中の7月12日~8月31日は一般600円、高大生400円。問い合わせは同館 電話0144(35)2550。

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