ラワンブキの収穫に汗を流す(右から)健二さんと香織さん 十勝管内足寄町特産のラワンブキの収穫作業が本格化している。今季2・4ヘクタールで栽培する同町稲牛の葛西農場では13日、大人の背丈ほどに伸びたフキを次々と鎌で刈っていった。
ラワンブキはミネラルやカルシウム、ポリフェノールが豊富で、色や香り、しゃきしゃきとした歯応えが特徴。JAあしょろラワンぶき生産部会は今年度、11戸の計11ヘクタールで約265トンの収量を計画する。
共栄町に構えるJAの山菜工場は、9日から受け入れを開始。大半は水煮に加工し、一部は直売所や道内のスーパーなどで売られる。収穫作業は今月末まで続く。
葛西農場では、代表の葛西健二さん(41)と妻香織さん(42)のほか、派遣スタッフ8人が刈り取りに汗を流す。今年は低温と少雨が影響し、生育は平年より10日ほど遅く、昨年と同様に1~1・8メートルの小ぶりという。
ラワンブキは、秋に苗を植えてから収穫できるまで3年ほどかかる先行投資型の作物。健二さんは研究熱心で、農場では植え替えを基本的に行わず、刈り取った後の畑をロータリーで耕すことで活性化を促し、苗の再生利用を実践する。
健二さんは「自分は、ひき肉やすり身を詰めて食べるのが好き。軟らかく抜群の味なので若い人にも食べてほしい」と笑顔で話す。