与野党は選択的夫婦別姓制度を巡り、立憲民主党などが提出した野党3法案について、今国会での採決を見送る方向で調整に入った。与野党関係者が18日、明らかにした。会期末を22日に控え、立憲は採決を求めたが、賛否が割れる自民は応じなかった。立憲は、秋に想定される臨時国会での審議を担保する合意文書をまとめたい考えだ。

　立憲と国民民主党が別々に導入法案、日本維新の会が旧姓の通称使用を拡大する法案を提出し、衆院法務委員会で審議入り。いずれも成立の見通しが立たず、廃案になることを懸念した国民民主などが採決に慎重な姿勢を示していた。

　ただ、立憲は18日の法務委理事会で、合意文書に対する自民の対応が遅いとして反発。予定していた委員会は開催されなかった。引き続き協議する。

　一方、衆院政治改革特別委員会は18日の理事懇談会で、企業・団体献金の在り方に関する自民と野党の2案について、継続審議とすることを決めた。自民案は献金存続を前提に「公開強化」、立憲や維新の案は原則禁止を盛り込んだが、与野党の隔たりが埋まらなかった。