われながら悪趣味だと思う。最近、晩酌をしながらネットサーフィンし、芸能人らの不祥事ニュースをあさり読みするのが日課になった。とりわけ謝罪文に注目しており、この文面では炎上しそうとか、よく練り上げられて株を上げそうとか、独りごちつつ杯を傾けている。
競馬界のレジェンド武豊騎手が公式サイトにつづった謝罪は、さすがと思わせる内容だった。13日の重賞レースで騎乗馬が斜めに走り、25日から9日間(開催4日間)の騎乗停止処分を受けた。「大きなペナルティ」と題した日記では、自らの言葉で率直に謝罪。スポーツ紙によると、武騎手への処分は約5年7カ月ぶりで、「胸にズシンと響くものがあります」などと率直な心境も吐露した。
失敗や過ちを犯した時、誠実に受け止め、どう再発を防ぎ、立ち直ろうとしているのか、問われるのだと思う。自己保身に走ったり、言い訳に終始したりするようでは、周りからの目は厳しさを増し、再起や成長の機会も失われる。
それはさておき、武騎手は今週末の騎乗は可能で、「メンタルを立て直して週末は中京でしっかり乗ります」ともコメント。伝統的なG2日経新春杯では弟・幸四郎調教師の管理馬に騎乗する。馬券を度外視して注目している。 (金)