◇10 奉仕活動 参加し見えたもの

  • 特集, 記者ノートから2024
  • 2024年12月26日

  10月、高校生らが参加する環境美化の奉仕活動が行われた。苫小牧東高の生徒会、ボランティア部、弓道部や苫小牧西高、苫小牧総合経済高校の弓道部員、市民ら総勢約100人。表町のグランドホテルニュー王子前から若草町の若草小学校前までの王子通沿い約800メートル区間で、マリーゴールドやペチュニアなどの花苗を植栽している場所の除草作業に取り組んだ。花を植えたのは6月で、駒大苫小牧高校弓道部も参加し約1200株を植えた。

   花壇整備やごみ拾いなどの奉仕活動を紹介する記事は、苫小牧民報紙面によく掲載される。自ら参加した活動が取り上げられるのはうれしいものだと思うし、知り合いの取り組みを知れば「頑張ってるな」と思う。

   しかし、今年はいつもの年と受け止めがちょっと違った。実は自ら前述の奉仕活動に参加したのだ。それも1回ではなく、天候や事情の許す限り6月から9月ごろまでの毎週末、朝の2~3時間程度。例年だと、花を植えている場所を通る時、「キレイだな」としか思わなかったが、今年は「きちんと除草してあるな」「花の育ちがいいな、悪いな」「雑草が伸びるの早いな」といったことが気になった。

   活動に参加する人との会話も面白かった。地域住民だけでなく、中心市街地の活性化に取り組む人や企業、市職員も参加。早起きして強い日差しを浴びながらの作業は大変だったが、楽しみでもあった。

   普段は数人から十数人でする作業も、高校生が加わった日の進捗(しんちょく)スピードは目を見張るほどで若い力を感じた。高校生の「また参加したい」「ごみが落ちていると気になるようになった」という感想を聞き、奉仕活動が生まれ育った街へ興味を深めるきっかけになったらいいと願う。 (今成佳恵)

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