危機

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年2月1日

 道内の公立高校の当初出願状況が先日、発表された。全日制課程の倍率は0・98倍。1倍を割り込んだのは初めてのことだという。これも少子化の波。

 新聞の一覧表を見て、自分の卒業した山あいの高校の倍率を確かめた。小さな数字に、少子化や高齢化、転出超過の見本のような故郷の現況を改めて教えられた。

 少子化や人口減少の影響はいろんなところに現れる。ここにも?と思ったのは水道事業の危機。先日、和歌山市の、長期間の断水を伴う修復工事の発表と取り消しの混乱がテレビで報道されていた。水道管の老朽化、耐用年数の超過は、戦後一斉に水道の整備が行われた日本の、全国一律の課題。

 危機の現状は、朝日新書「水道が危ない」に詳しい。苦境の基本にあるのは需要と収入の減少だ。根底の少子化と人口減少は今のところ止める方策がない。加えて、節水意識の高まりや、節水技術の進展がある。1人が1日に料金を払って使っている水の量は2010年に311リットルあったが、16年には298リットルになった。人口減少の率よりも大きい減少率という。水洗トイレは、初期のものは1回の洗浄に約20リットルの水を使ったが、高度成長期の大量普及時代に13~8リットルになり、今は4リットル以下とか。

 需要が減る中で、修復を続けなければならない水道事業。人口も企業も増えることを前提に整備した施設も負担なのだそう。危機はいつも、つながっている。(水)

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