休刊に思う

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年1月31日

 あまりの暑さでカラスが空から落ちてきた。縄文人の墓の発掘現場でピカピカ光る漆塗り副葬品がどっさり出てきた。もう20年たつけれど、千歳民報恵庭支局の勤務時代、記事にしたあれこれをふと思い出す。

 恵庭市商工会議所に同行し、ニュージーランドを旅したのも懐かしい記憶だ。国際交流先を求めて候補市を駆け巡ったものの、けんもほろろの扱いに皆、意気消沈。疲れた表情で最後にたどり着き、温かく迎えられたのが現在、恵庭と姉妹都市を結ぶティマル市だった。商議所職員との何気ない雑談が同国訪問につながり、紙面で交流先の適地と伝え、後の姉妹都市締結へ実を結んだ。地域活性化を促す地元紙の使命と影響力に改めて気づかされた思いがした。

 時に行政や議員とぶつかることもあったが、まちを良くしたいとの願いを共にし、批判への理解をいただいた。社会のひずみ、改革の痛みがいの一番に現れる地方の現場に目を向け、現状と課題をすくい上げる地元紙の役割も応援していただいた。地域と生き、伝えたい気持ちに突き動かされてきた歴代記者の活動は常に読者、住民の支えがあってのことだった。

 千歳民報は本日付で休刊する。だが、今生の別れではない。私たちは地域から受けた温情を決して忘れず、千歳・恵庭の未来のために関わり続けたいと思う。長年のご支援、ご愛読に心から感謝したい。(下)

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