ろうそく

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年1月21日

 英国の化学者、物理学者マイケル・ファラデー(1791~1867年)の6回連続のクリスマス講演をまとめた「ロウソクの科学」という本がある。昨年秋から話題になっていて、最近訪れた書店でも文庫や関連本をまとめたコーナーを設けていた。

 ファラデーは、貧しいかじ屋一家の子として生まれた。幼い頃から家業を手伝い、中学校に通う年頃になると製本店に奉公。店主は理解のある人で、製本のために送られてきた電気関係の本を読むことができ、自室で実験を重ねているうちに化学と電磁気学に興味を持つようになった。王立研究所教授デイビーの講演を聴いたことを契機に彼の実験助手となり、その後、学者としての実績を重ね、同研究所の所長になった人物だ。

 科学教育の名著として長く読み継がれてきたものだが、昨年、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんが、小学4年生の時に先生の薦めてくれた「ロウソクの科学」が化学に興味を持つきっかけになった―と話したことで、にわかに注目を集めることとなった。

 同書の最初と最後には日本のろうそくが登場する。160年近く前の英国に渡っていた美しいろうそくについて、ファラデーは「このロウソクは驚くべき特性を備えています」と述べている。日本の”ものづくり”が認められているようで少しうれしくなった。こんな感想は別として、若い人たちに読んでもらいたい1冊だ。(松)

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