苫小牧駒沢大野球部の伊藤大海(3年)が30日から3日間、松山市で行われる日本代表「侍ジャパン」大学代表の選考合宿に参加する。昨年から「侍ジャパン」のメンバーとして日米大学野球などにも出場し活躍を続けている伊藤は「選んでいただいてありがたい気持ち。自分の実力を発揮し、来年の春季リーグにも生かせるようにしたい」と意気込みを見せている。
第30回ハーレムベースボールウィーク(2020年6月開幕予定、オランダ)を視野に入れた強化合宿。伊藤を含め全国の有力選手50人が参加する。全日本大学野球選手権大会や秋の明治神宮大会などで活躍した選手らが名を連ねた。
侍ジャパン常連の伊藤は、昨年のハーレムベースボールウィークや第43回日米大学野球選手権大会(7月16~21日、坊っちゃんスタジアム=松山市など)にも出場。日の丸を背負ってプレーしている。日米野球ではクローザーとして貢献しており、今年のドラフト1位に指名された森下暢仁(広島東洋カープ)らと共に躍動する姿を見せた。
一昨年に東京・駒沢大学から転学し、規定により1年間公式戦に出場できなかった伊藤。昨年の道六大学秋季リーグは練習試合中に左足首を骨折して戦線を離脱したが、復帰した今年の春季リーグ、秋季リーグではチームの大黒柱として存在感を見せた。150キロ以上の伸びのある直球とキレのある変化球が最大の武器。メディアなどから来年のドラフト候補として目されるまでに成長を遂げた。本人は「プロ一本でいこうと思っている」と意気込んでおり、悲願のプロ入りへ向けて進化を続ける。
来季は最上級生となり新主将に就く。今回の強化合宿をステップにして、実力はもちろん精神的支柱となるための大きな飛躍を期す。目指すは学生生活最後の年にチームを神宮の舞台へ導くこと。
苫駒大の大滝敏之監督は「ブルペンの様子も良い状態に仕上がっている。代表に選ばれたことに誇りを持ち、侍ジャパンで培う経験を来年に生かしてほしい」と期待する。伊藤は「チームとは違う緊張感の中で、侍ジャパンとして結果を出す。学生生活最後に最高の結果を残せるようにしたい」と決意を語った。