1、2回戦をコールド勝ち。準決勝は12安打を集めて圧勝した苫シニア倶楽部は、決勝の大一番でも攻守に圧倒的な強さを見せ付けた。初回に4番澤田の3点本塁打を含む6安打6得点。その後は五回まで毎回得点を挙げるなど、相手の戦意を序盤で喪失させた。
準決勝で7回を完投したチームの絶対的エース谷澤は、疲れを感じさせない力強い投球を披露し五回まで無失点。ホーム苫小牧開催の大舞台で「なんとか優勝したかった。うれしいです」と渡辺臣捕手兼監督は笑顔を見せた。
昨年(北見)、一昨年(深川)は仕事などの関係で主力選手が思うように集まらず、栄冠からは遠ざかっていた。今大会も主管チームを担ったため、数人が運営に回りはしたが、そこは12年ぶりの苫小牧開催。「ホームグラウンドなので気持ちに余裕はあった」と指揮官。選手たちはいつになくゾーンに入っていたように見えた。
これで春の道選手権、夏の道南ブロック予選と合わせて今季道内公式戦全13試合で負けなし。勢いそのままに10月の全国選手権(宮城県)へと乗り込む。「もう一度守備など細かい部分を確認していきたい」と渡辺臣監督はかぶとの緒を締め直していた。