1日に千歳市支笏湖温泉で開幕した「千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつり」では、大小約30基の多彩な氷像が来場者を魅了している。主催する国立公園支笏湖運営協議会のメンバー13人が昨年11月中旬から2カ月以上かけて仕上げた。記録的な暖気の影響で会期途中で中止を余儀なくされた前回の反省を踏まえ、氷像の強度を高める工夫が凝らされている。
壁面にマツを敷き詰めた氷のトンネル「苔(こけ)の洞門」や氷柱の林、氷のシャンデリアをはじめバラエティーに富んだ氷像が並び、スマートフォンなどで撮影を楽しむ姿が広がっている。前回好評だった「アイスキッチン」は、今回も温かい飲み物などを購入する人たちでにぎわっている。
すべて湖の澄んだ水を地道に吹き掛けて造られた氷像。「うわ、大きい」「え?湖の水で造ったの?」「青くてきれい」。自然の造形美に来場者から驚きの声が上がっていた。
制作の指揮を執った同協議会の小林典幸副会長(56)は「昨年の1・5倍の厚い氷像ができ、これなら高温も乗り越えられそう。少雪のおかげで氷の青みも強く出て、昨年よりいい状態」と来場を呼び掛ける。