千歳市は7日、2025年度予算案を発表した。一般会計の総額は24年度当初予算比13.0%増の595億1916万円。ラピダス関連で需要が見込まれる工業用地を造成するため新設した土地区画整理事業特別会計を含む7特別会計と公営企業会計を加えた総額は同14.4%増の1002億5928万円となり、初の1000億円台。横田隆一市長は「次世代へつなげる『発展』予算」とアピールした。
予算が膨らんだのは、29億3657万円を盛った土地区画整理事業特別会計の新設と人件費、扶助費の増が要因。併せて人口増加が続く中での持続可能なまちづくりに向けた「優先課題推進枠」を設け、医療、福祉、教育、環境、防災のほか道路などのインフラ整備を推進する。
具体的な事業では▽(仮称)柏台地区工業団地開発事業▽札幌圏共同消防通信指令システム運用業務▽キウス周堤墓群ガイダンスセンターの維持管理─などに取り組む。
一方、4月に試作ラインが稼働する次世代半導体製造のラピダスなど半導体関連の予算は、一般会計の次世代半導体拠点推進事業費、千歳美々ワールド整備事業費など2億6800万円に、美々地区配水管や下水道のインフラ整備を合わせて21億1504万円を計上。新造成する柏台工業団地は面積45ヘクタールを想定し、A~Cの3ブロックのうち市街地に近い約8ヘクタール(Cブロック)を先行して整備する。26年度に実施設計を行い27年度に着工、28年度から一部分譲を開始する。