活動の報告をするボランティアら エレベーターのない市営住宅に住む高齢者宅に灯油を運ぶ、灯油運搬ボランティア事業の関係者らが7日、金澤俊苫小牧市長を表敬訪問し、事業報告を行った。金澤市長は「困っている人にどう手を差し伸べるかはとても重要な課題。奉仕活動を実践している皆さんに敬意を表したい」と労をねぎらった。
同事業は市社会福祉協議会が2022年11月に開始。駐車場に乗り付けた燃料店のタンクローリーから注文分をポリタンクに給油し、ボランティアが高齢者宅まで運ぶ。今冬は東高校、西高校、中央高校の硬式野球部やアイスホッケー部をはじめ、苫東石油備蓄、トヨタ自動車北海道労働組合、電気工事西川組が協力し、計100人がボランティア登録している。
この日は市社協と各校、各企業のボランティア、燃料店などの協力者ら約30人が市役所を訪れた。今冬は住吉町、山手町、弥生町、東開町、勇払で毎月2回程度活動していることを市社協の担当者が報告。事業を通じ、灯油の運搬以外の困り事の把握につながった事例も紹介した。
ボランティア側は「(ポリタンクは)とても重たいので高齢者には大変だと思う」「行動すれば自分も誰かの力になれることに気づいた」「奉仕活動でしか味わえない喜びもあることを知った。周りの人にもそのことを広めたい」―などと活動への思いを語った。
事業は1リットルの注文当たり5円をボランティア側に還元する仕組みで、今年度は高校生ボランティアに対し部活動で使用する用具を贈呈。金澤市長が野球ボールやアイスホッケーのパックを生徒に手渡した。