聴覚障害と偏見考える 16日に旧優生保護法の映画上映

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  • 2025年2月12日
上映会と学習会への参加を呼び掛ける酒井会長(右)

 

 旧優生保護法下で、望まぬ不妊手術を強制させられた聴覚障害を抱える夫婦の半生を描いた映画「沈黙の50年~国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち」(谷進一監督)の上映会と学習会が16日午前10時から、苫小牧市民活動センターで開かれる。「耳の日」(3月3日)の記念事業として、苫小牧聴力障害者協会などが企画。誰でも無料で参加できる。

 同協会、苫小牧手話の会、苫小牧手話サークルひまわり、苫小牧手話通訳問題研究会の主催。耳の病気や、聴覚に障害のある人への社会的な関心を高めるため、4団体が毎年この時期に行っている「手話を知るつどい」の一環。

 今回上映するのは差別や偏見に苦しめられた上、聴覚障害を理由に人工妊娠中絶手術や不妊手術を強いられた夫妻の苦悩や葛藤を再現ドラマや当事者のインタビューで描いた映画。上映後、昼食時間を挟み、午後1時から学習会を行う。

 学習会では一般財団法人全日本ろうあ連盟の吉野幸代理事とオンラインで、国民の尊厳が踏みにじられた負の歴史に目を向け、再発防止へ社会の在り方を会場全体で考える。

 苫小牧聴力障害者協会の酒井幹雄会長(63)は「優生思想や障害への偏見は今も残っており、多くの人に参加してもらい、一緒にこの問題を考える日にしたい」と語った。

 申し込み不要で希望者は直接会場へ。問い合わせは苫小牧手話の会 電子メールcircle.tomashu@gmail.com。

 

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