苫小牧市に来てあっという間に十数年がたち、このたびご縁を頂き、これから1年間「ゆのみ」の執筆をさせていただくこととなりました。簡単に自己紹介をすると、兵庫県出身(生まれは明石、育ちは加古川から神戸まで)、阪神・淡路の震災を機に渡米、しばらくして子育てを理由に帰国、今に至ります。
少し前までは、それぞれの地に住んだ期間が、兵庫、米国、北海道で程よく3等分となっていましたが、ここ数年でとうとう苫小牧が一番長くなってしまいました。苫小牧に来た当初は数年程度でまた移住する予定でしたが、この地になじんでいく子どもたちを見て、「もう少し、もう少し」―。今ではすっかりこの街の皆さまに日々支えられています。
北海道や苫小牧の方言にはずいぶん慣れたつもりでしたが、この執筆の機会を頂いて、改めて「ゆのみ」の意味を確認しました。思い起こせば初めて苫小牧に来た頃に知人から教わったのですが、当時は帰国したばかりで日本語もおぼつかない頃。すっかり忘れていました。十数年にわたる苫小牧生活で、ずっと「湯飲み」として認識しており、苫小牧民報の「ゆのみ」はお茶をすすりながらリラックスして読むものと無意識に捉えていました。
これから1年、私のこれまでの経験を踏まえて日々思うことを皆さまと共有したいと思っています。関西的思考や米国的視点が抜け切らず、未熟な自分がノリと勢いだけでお引き受けしてしまったことには大変恐縮しておりますが、きっと多くの学びを頂けるありがたい機会になると思います。
1年後には、読者の皆さまの〝YOU KNOW ME〟となれますよう努めたいと思います。
(苫小牧港開発秘書)