十勝管内芽室町内の北明やまざと幼稚園(村椿武彦園長、園児103人)で飼育する、ポニーのピアノちゃん(雌)が5月、30歳を迎えた。ポニーで30歳は珍しいといい、園児たちは「これからも元気に長生きしてほしい」と願っている。
ピアノちゃんは1995年生まれ。白と茶色の斑毛(ぶちげ)で、おっとりとした優しい性格は園児に愛されている。広い草地に行くと元気に走り回る姿も。村椿園長の着任前から同園に飼育されているといい、「園の仙人のような存在」という。
同園では「やまざと牧場」と名付け、ポニーの他にもウサギやニワトリ、柴犬などを飼育する。園児たちも餌やりや厩舎(きゅうしゃ)の掃除に取り組んでいる。畑での活動では、動物のふんを堆肥として活用しており、ピアノちゃんは子どもたちの「命の教育」にも一役買っている。
年少の幼児(4)は「食べているところがかわいい」と話し、来年から始まるピアノちゃんの世話を楽しみにしている。村椿園長は「ピアノちゃんに関わってきた卒園生にも、まだまだ元気なピアノちゃんに会いに来てほしい」と話している。
帯広畜産大の南保泰雄教授によると、一般的に家畜の馬の寿命は25歳とされており、「30歳まで生きる馬はまれで、このポニーはとても長生き。餌の与え方やひづめの管理などがよいので、長生きをしていると思われる」と話している。
ポニーの「ピアノちゃん」と一緒に記念撮影に収まる園児