プロ野球・巨人軍の終身名誉監督だった長嶋茂雄さんは、例年夏に、千歳市内で開催される男子プロゴルフツアー大会でホストを務めるのが恒例だった。本人名を冠した「長嶋茂雄Invitational セガサミーカップゴルフトーナメント」に来場し、晩年までファンに元気な姿を見せていた。
千歳市蘭越にあるゴルフ場のザ・ノースカントリーを舞台にしたトッププロの一戦で国民的ヒーローが大会名誉会長を務めた。冠名の採用は2007年からで、苫小牧民報社も後援した。
最終ラウンド終了後にグリーン上で行われた表彰式では優勝杯などのプレゼンターを務め、栄冠を飾った石川遼プロら歴代の選手を長嶋さんらしい満面の笑みでたたえ、ギャラリーを沸かせた。例年、ゴルフ場構内では地元少年野球チームとバットの材料になるアオダモの苗木を植樹するのもならわしで、多くの小学生とも交流した。
本紙の石井良依記者(23)は、千歳の少年野球チーム桜木メッツ主将で捕手だった小学6年当時の14年に、このセレモニーに参加し、長嶋さんから「これからも頑張って」と声掛けされて肩を組んで記念撮影した。「希代のスーパースターという印象で、長嶋さんの昔の動画を何度も見てきました」と思い出を語った。