受動喫煙にも注意 加齢によって心身のさまざまな機能が低下した状態のことをフレイルといいます。日本サルコペニア・フレイル学会は、65歳以上の高齢者の10人に1人前後がフレイル状態にあると推計しています。
フレイルは健康と要介護の中間の状態ですが、次の三つを実践することで、健康な状態に戻れると言われています。
①栄養の摂取。バランスのよい食事をし、よくかむ②運動。無理のない範囲でウオーキングや筋力トレーニングを行う③社会参加。社会活動の機会が減るとフレイルになりやすいため、友人と会ったり趣味の集まりや地域のボランティア活動に参加したりしましょう。
また、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)の研究で、予防には禁煙も重要だと分かりました。喫煙者は非喫煙者と比べ、フレイル発症リスクが2・4倍も高いそうです。さらに深刻なのが、他人が吸っているたばこの煙を吸わされてしまう「受動喫煙」の影響です。受動喫煙ありの人は、なしの人と比べて9倍も発症リスクが高いので、自分のためだけではなく、家族や周囲の人が健康的な老後を過ごせるように、禁煙することをお勧めします。
(イラストは、おかのきんや)