第74回全日本大学野球選手権は、9日から神宮球場と東京ドームで行われる。青学大(東都)が史上初の大会3連覇を果たすか。東京六大学を優勝決定戦の末に制した早大など他のチームが待ったをかけるのか。
青学大は完全優勝でリーグ5連覇。最高殊勲選手(MVP)に選ばれたエース中西(4年、智弁和歌山)ら投手陣の安定感は抜群で、接戦を物にする勝負強さが光る。偉業へ視界は良好で、安藤監督は「負けたくない。初めてのことをやってのけたい」と意欲を示す。
最後に出場が決まった早大は勢いに乗る。伊藤樹(4年、仙台育英)が明大2回戦で無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成してから、明大との優勝決定戦も含めて5連勝でリーグ3連覇を遂げた。4番の寺尾(3年、佐久長聖)を中心に打線も好調。小宮山監督は前回大会決勝で屈した青学大との決戦を望み、「去年の仕返しをしたい」と雪辱を期す。
昨秋の明治神宮大会準優勝の創価大(東京新)は大学屈指の強打者、立石(4年、高川学園)を擁する。1回戦を突破して2回戦で早大にひと泡吹かせられるか。前回4強入りした東日本国際大(南東北)、神宮大会4強の天理大のリーグ9連覇を阻んで21年ぶりに出場する大産大(阪神)も上位をうかがう。
不祥事が相次いだ大商大(関西六)は出場を辞退し、1回戦で対戦予定だった城西国際大(千葉県)は不戦勝。26チームの争いとなる。