原告側が逆転敗訴 東電株主訴訟 一審判決は取り消し 東京高裁

  • AF, 内外2, 国内・海外
  • 2025年6月6日
東京電力福島第1原発事故を巡る株主代表訴訟の控訴審判決のため、東京高裁に入る原告ら=6日午前、東京都千代田区

 東京電力福島第1原発事故を巡り、東電の株主らが旧経営陣5人に計23兆円余りを会社に賠償するよう求めた株主代表訴訟の控訴審判決が6日、東京高裁であった。木納敏和裁判長は旧経営陣による津波の予見可能性を否定。4人に計13兆3210億円の支払いを命じた一審判決を取り消し、原告側の請求を棄却した。

 一審は津波の予見可能性を認め、勝俣恒久元会長=昨年10月死去、清水正孝元社長(80)と武黒一郎(79)、武藤栄(74)両元副社長に賠償を命令。一方、清水氏を除く3氏が業務上過失致死傷罪で強制起訴された刑事裁判では無罪判決が今年3月に確定し、判断が分かれていた。

 東電は2008年、マグニチュード(M)8級の津波地震を予測した政府の地震調査研究推進本部による「長期評価」に基づき、原発敷地高を超える最大15・7メートルの津波高を試算していた。訴訟では長期評価の信頼性や、浸水対策などで事故が防げたかどうかが争われた。

 控訴審で株主側は、設備への浸水を防ぐ「水密化」をしていれば事故を防げたと主張。旧経営陣側は、長期評価に科学的な信頼性はなく、水密化をしていても津波の規模が大きく事故は回避できなかったと反論した。

 一審東京地裁は22年7月、長期評価の信頼性を認め、「津波対策を指示すれば事故を防げたのに怠った」と指摘。事故の8カ月前に試算を知った小森明生元常務(72)以外の賠償責任を認定した。

 東京電力福島第1原発事故 2011年3月11日の東日本大震災に伴う津波による原発事故。マグニチュード(M)9・0の地震で、原発敷地高(10メートル)を超える津波が押し寄せ、浸水高は最大約15・5メートルに達した。非常用電源設備が水没するなどして全電源が喪失し、炉心冷却ができず1~3号機がメルトダウン。1、3、4号機で水素爆発が起き、大量の放射性物質が放出された。経済産業省は廃炉や住民らへの賠償などの事故対応費用が23兆4000億円になると試算している。

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