位記を受け取った不動さん(左から2人目)と池田さん(同3人目) 元苫小牧市消防監で、3月に96歳で亡くなった不動利明さんに対する叙位「正六位」の伝達式が2日、市役所で行われた。不動さんの長男で札幌市中央区の不動直樹さん(65)と長女の池田恵理子さん(68)が来庁し、金澤俊市長から位記を受け取った。
不動さんは新ひだか町出身。親戚を頼って苫小牧市に移り住み、22歳で市消防本部に入庁した。苫小牧港危険物防災協力会の設立や消防機器の改良に尽力し、消防長などを歴任後、59歳で退職した。直樹さんは「消防法改正など時代が変化する中で、新しいことに対応する姿が家でも見られた」と振り返った。
退職後、倉庫・港湾運送業の苫小牧埠頭(ふとう)で新規事業のバラ栽培を1人で担当。プライベートでは30代から続ける趣味の詩吟にも力を入れた。恵理子さんは「評価をしていただいたことをうれしく思う」と話した。