衆院予算委 別姓、党議拘束外しに首相慎重 年金底上げ「流用でない」

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  • 2025年6月7日

 衆院予算委員会は6日、石破茂首相と関係閣僚が出席し、内外の諸課題をテーマに集中審議を行った。首相は選択的夫婦別姓制度について、関連法案の採決で自民党所属議員の投票行動を縛る党議拘束を外すことに慎重な考えを示した。

 立憲民主党の石川香織氏の質問に答えた。首相は、脳死の扱いに関する法案の採決で党議拘束を外した過去の例を紹介しつつ「(別姓法案が)拘束を外すことになじむかを考えると、脳死の例とはかなり趣を異にする」と語った。

 立憲、日本維新の会、国民民主党はそれぞれ法案を提出している。石川氏が「採決を阻止しないと約束してもらえるか」と問うたのに対し、首相は「党として審議状況を見ながら適切に判断する」と述べるにとどめた。

 首相は参院で審議中の年金制度改革関連法案を巡り、厚生年金の積立金を基礎年金底上げ策の財源とすることについて「流用ではなく活用だ」と強調。「従来、厚生年金の積立金は基礎年金給付にも充てられてきた」と理解を求めた。立憲の城井崇氏への答弁。

 城井氏は物価高対策として消費税減税の必要性を訴えた。首相は富裕層への恩恵が大きいと指摘するとともに、「常に安定的に社会保障財源に充てられる消費税の意味合いは決して軽視してはならない」と語った。

 小泉進次郎農林水産相はコメの価格高騰に伴い、比較的安価な輸入米のニーズが急増していると指摘。「手をこまねいていては外国産米が増える。そうしたことを防ぐために随意契約で備蓄米を出している」と語り、政府備蓄米の放出は国内の生産者に配慮した措置だと説明した。自民の星野剛士氏への答弁。

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