道内一のピーマン生産量を誇る新冠町特産「にいかっぷピーマン」の共選出荷が、町農協敷地内のピーマン集出荷選別施設で行われている。目標販売額は前年実績を1億6760万円下回る12億8400万円としている。
同町では1984年、水稲転作に伴う補完作物として農家2戸がピーマン生産を開始。「にいかっぷピーマン」のブランド名で徐々に生産戸数や作付面積を増やし、販売額は2002年に初めて3億円台を突破した。近年は売り上げを大幅に伸ばし、猛暑で全国的に不作となった24年も過去最高の14億5160万円となった。
今年は50戸(前年比2戸増)が作付けし、25・5ヘクタール(同0・1ヘクタール増)のハウスで栽培。出荷量は前年実績を102トン下回る2430トンを目標としている。
5月19日に個選で初出荷し、共選出荷は4日に始まった。初日は18戸の農家から持ち込まれたピーマン約2トンの選果を行い、農協職員とパート職員の計20人が黙々と作業した。
梱包(こんぽう)されたピーマンは、道内市場や関東、中京、関西方面に送られる。最盛期の7~8月には1日35トン作業する日もあり、共選出荷は11月上旬まで続く。
農協の畠山拓也農産課長は、「今年のピーマンの生育は、低温、日照不足などで集出荷が5日ほど遅れているが、道内シェアは今年も70%を維持できると見込んでいる」と順調な生産に期待している。
共選出荷が始まっている「にいかっぷピーマン」