JR東日本は10日、2027年春から夜行特急列車を運行すると発表した。車体はかつての寝台特急「ブルートレイン」と同じ青色で塗装。定期運行はせず、主に首都圏と北東北エリアを結び、観光シーズンに応じて走らせるという。
常磐線特急で使われているE657系電車1編成(10両)を、全席グリーン車で1~4人用の個室タイプに改造。4人用は常時フルフラット、1人と2人用は、座席からフルフラットに変えられる仕様にする。乗客が利用できるラウンジも設ける。
同日の定例記者会見で、喜勢陽一社長は「寝台列車の思い出を引き継ぎ、新しい旅の提案をしたい」と述べた。料金は東京―青森間の場合、新幹線のグリーン車料金に「若干プラスアルファしたくらい」とする考えを示した。
ブルートレインはかつて首都圏・京阪神地区と九州や東北など各地を結んだが、2015年の「北斗星」(上野―札幌)を最後に姿を消した。
また、16年の定期運行終了後にツアー列車として走らせてきた寝台列車「カシオペア」についても、JR東は6月末で運行を終える方針を示している。