参院選道選挙区 新たに5人出馬 公示予定まで3週間 12人の乱立選挙に

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  • 2025年6月12日

 有力視される7月3日の参院選の公示日まで3週間に迫った。北海道選挙区(改選数3)には5~11日に新たに5人の新人が道庁で記者会見し、正式に出馬を表明。候補予定者はトータルで3年前の前回と同数の12人となった。改選数が1増の「3人区」となった2016年以降、最多タイの乱立選挙になる。いずれも2期目を目指す自民党現職2人と立憲民主党現職1人に、国民民主党など他の9党派の新人が挑む構図。公明党の支援を受ける自民の与党と、立憲、国民などの野党のどちらが「2議席奪取」できるかが最大の焦点となる。公示を前に各陣営とも事務所開きなどを活発化しており、臨戦態勢に入っている。

 「食料品は消費税ゼロ」 小野寺秀氏 日本保守党

 日本保守党新人の元道議、小野寺秀氏(61)は5日、道庁で記者会見し、正式に出馬を表明した。

 帯広市出身で小樽商大卒。2003年から自民党の道議を3期務めた。昨年の衆院選では日本保守党から比例代表北海道ブロックに出馬し、落選している。

 小野寺氏は「日本保守党が国政政党になって初めての選挙になる」と強調。物価高について「国民の生活を圧迫している」と指摘した。「食料品にかかる消費税は限りなくゼロにする。苦しい生活を強いられている道民の皆さんに訴えていきたい」と述べた。

 「スクランブル放送化求める」 戸塚敦士氏 NHK党

 NHKから国民を守る党新人の戸塚敦士氏(52)は5日、道庁で記者会見し、正式に出馬を表明した。

 戸塚氏は東京都出身で放送大学中退。「探偵業歴30年で、犯罪が一切生じ得ない世界を目指している」と説明した。「NHK党は大手メディアの偏向報道と戦い、真実を追求する唯一の政党」であると強調。政策の第一として「NHKのスクランブル放送化実施を求めていく。NHKは公共放送の使命を全うし、行政機関や警察の報道発表をうのみにすることなく、独自の事件調査報道に力を入れてほしい」と述べた。

 「物価高対策は減税必要」 高杉保次氏 日本改革党

 政治団体「日本改革党」新人で、看板広告会社社員の高杉保次氏(56)は5日、道庁で記者会見し、出馬を表明した。

 高杉氏は札幌市出身で旭川西高卒。2023年に東京都大田区議選に出馬し、落選した。日本改革党の札幌支部長を務める。

 高杉氏は「社会保障費の膨大な無駄遣いがある。今の時点で政治の場で防がなければ今後、立ち行かなくなる」と指摘。物価高については「現状起きているのはインフレ。全体の賃金を上げることもそうだが、減税が必要。それも消費税が一番効く」と述べた。

 「女性の声を国政に反映」 オカダ美輪子氏 日本維新の会

 日本維新の会新人のオカダ美輪子氏(45)は6日、道庁で記者会見し、正式に出馬を表明した。

 オカダ氏は札幌市出身の日本人で北星学園短大卒。外国人材の登録支援機関を経営。日系ブラジル人と結婚し、現在の性を名乗っている。小2と高1の2人の子供の母でもある。

 「先進国の中でも日本の女性参画率は低く、進んでいない」と切り出し、「私たち女性の声が実際に届いているのか。国政に女性の声を反映させたい」と抱負を。物価高については「食品の消費税ゼロを訴えていきたい」と語った。

 「AIによる人手不足解消」 稲原宗能氏 チームみらい

 政治団体「チームみらい」新人で、AI(人工知能)エンジニアの稲原宗能氏(35)は11日、道庁で記者会見し、出馬を表明した。

 稲原氏は東京都出身で東大工学部卒。現在はAI開発会社に勤務している。昨年の東京都知事選で旋風を巻き起こした「チームみらい」からの出馬を決めた。会見には団体の安野貴博代表も同席した。

 稲原氏は「科学と技術によって未来を作る新党」と強調。「AIによる人手不足の解消と科学技術への投資による効率の良いエネルギー政策を特に推進していきたい」と抱負を述べた。

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