苫小牧市表町のさむ川生花店の米田嘉慎社長(52)が、フラワーデザインの全国大会「JFTD花キューピット2025 フラワーデザインコンテストin福岡(ジャパンカップ)」(25、26の両日、福岡市)に出場する。米田さんは昨年9月の北海道ブロック代表選考会で、本道代表(4人)の座を射止めた。全国出場は3年ぶり8回目で、「勉強した成果を出したい」と意気込んでいる。
ジャパンカップは一般社団法人JFTD(東京)が主催する、1982年に始まった花店が技術を競う全国大会。全国各地のブロック代表選考大会や前年のジャパンカップの上位者、関係団体推薦者など約100人が参加する。フラワーデザイン制作を審査した上、上位20人でセミファイナル、さらに上位10人でザ・ファイナルを公開競技で行い、日本一の花の専門家・フローリストを決める。
米田さんは約30年前から毎年、北海道ブロック代表選考会に挑戦。ジャパンカップには2011年を皮切りに、これまでに7回出場している。今回は昨年9月に札幌市で開かれた選考会で、参加者14人が技術を競う中、本道代表4人のうちの1人に選出された。
同選考会の作品の持ち込み審査では、米田さんは「あなたと共に 藪苺(ヤブイチゴ)の花言葉を添えて』をテーマに、野ブドウの実や山ブドウの葉などを使って花束作品を製作。緑町の美容院Pitch(佐藤卓也オーナー)の協力で、同店の敷地内に育っていたブラックベリーの実も作品に盛り込むなど、創意工夫を凝らした作品が高い評価を受けた。
ジャパンカップ出場に向けて、繁忙期の母の日(5月11日)後、材料選びや作品構成などに取り組んでいる。持ち込める材料や資材に制限がある中、空間を装飾する作品を制作しなければならず、「材料をそろえるのに苦労している」と試行錯誤。大会開催時期に手に入る材料を見極め、作品作りに取り組んでいる。
米田さんは19年から、国内外で活躍する三重県のフローリスト佐々木直喜氏に師事。今回も共に学ぶ仲間6人が全国に出場するといい、「みんなで勉強するようになり、考え方も花を見る目も変わった。それをフルにデザインに生かしたい」と意欲。全国ではこれまでセミファイナルに進めていないが、「今回はファイナリストに進み、上位入賞したい」と目標を高く掲げる。