鯨族供養塔をきれいにし、周辺の草を拾い集める参加者 函館市弥生町にある「鯨族供養塔」で11日、函館青柳中生徒らが清掃活動に取り組んだ。供養塔は14、15日に紅白幕で飾り、捕獲した鯨を供養するとともに、捕鯨で栄えた地域の歴史を伝える。
供養塔は、1957年に捕鯨船船長で砲手を務めた天野太輔さんが、漁業会社や捕鯨会社の賛助も受けて建立。乱獲で絶滅寸前となったセミクジラの石像を据えている。
清掃活動には、青柳中や北大鯨類研究会、函館水産連合協議会、市役所などから約20人が参加。電動の草刈り機で刈り取った雑草をごみ袋にきれいに拾い集めた。塔の上にも生徒や学生が上り、水を掛けてスポンジやブラシで磨き上げた。
青柳中生徒会会長の3年、塚本旬さん(14)は「塔の上にも草が生えていて、石の間に根を張って引き抜くのが大変だった。かなりきれいになったので、少しはクジラの供養になったのかな」と話していた。