長嶋さんと60年以上の友情/ドジャース元オーナー、オマリーさん/  米大リーグ

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  • 2025年6月14日
長嶋茂雄さん(左)と、60年以上親交があったドジャース元オーナーのオマリーさん

 【ロサンゼルス時事】3日に89歳で死去したプロ野球元巨人監督の長嶋茂雄さんの訃報を受け、米国の友人として早々にコメントを寄せたのが米大リーグ、ドジャースの元オーナー、ピーター・オマリーさん(87)。「とてもつらい。私の思いは長嶋さんの家族、日本中の多くの野球ファンと共にある」と悼んだ。

 2人の出会いは1961年。巨人がフロリダ州ベロビーチのドジャータウンで初めて春季キャンプを行った時だった。「父(ドジャース元オーナーのウォルター・オマリー)は私に『巨人の世話をする』と言い、私の責任は到着から出発まで彼らの全ての手配をすることだった」。長嶋さんは川上哲治監督1年目の巨人で既に看板選手。「私たちはその時に絆を結び、友情は60年以上続いた」と思い返す。

 チーム打撃や守り勝つ野球を心掛けた「ドジャースの戦法」は、当時の巨人に影響を与えたと言われる。巨人は9年連続で日本一になった「V9」の間、67年と71年にベロビーチでキャンプを実施。長嶋さんが監督に就任した1年目の75年も、同じ地でシーズンに向けた準備に取り組むなど、太平洋を挟んだ関係は続いた。

 2015年にオマリーさんは、日米の文化交流と日本野球界の発展に寄与したとして旭日中綬章を受章。伝達式が行われたドジャースタジアムでは、長嶋さんが寄せたビデオメッセージが流された。オマリーさんは在りし日の長嶋さんを思い浮かべるように、「多くの時間を使って野球について語り合い、私が東京を訪れた時もそれは続いた」と振り返った。

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