2年連続で100件台 半導体・GX関連が加速 24年度道内企業立地

  • undefined, ニュース, 主要, 道内ニ
  • 2025年6月19日

 道は、2024年度の道内企業立地実績を公表した。企業立地件数(新設と増設の合計件数)は前年度に比べ3件減少したものの100件となり、2年連続で100件台を維持した。食関連産業の立地が増加したほか、ラピダス(東京)の千歳市進出に呼応した半導体関連産業の立地も多く見られた。

 

 道内の企業立地件数は、新型コロナウイルスの影響で20年度は62件まで減少。その後、21年度は87件、22年度は98件と回復傾向となり、23年度は103件とコロナ前の18年度(102件)以来5年ぶりに100件を超えていた。

 

 24年度の企業立地の特徴は、食品工業の立地が前年度から10件増の38件となり、全体の38%を占めた。北海道ブランドや恵まれた食資源、豊かな自然環境に着目した進出で、中でもワイナリーの建設など酒類製造業の立地が多く見られた。

 

 千歳市に次世代半導体工場を建設したラピダスを起爆剤にした半導体関連産業の立地も加速した。主な事例では、半導体製造工場向け排気ダクト製造・メンテナンスのクリーンテクノ(千歳市)が千歳臨空工業団地に新製造拠点を新設。半導体製造工場のガス配管製造・工事を行う木村管工(苫小牧市)が苫小牧東部地域(苫東)に工場を新設した。フルヤ金属(千歳市)が半導体製造装置向けの温度センサーに使用する石英製品の新製造工場を、同社千歳工場の近接地に建設している。

 

 この他、GX(グリーントランスフォーメーション)関連企業も、カーボンニュートラルに向けた風力やバイオマス等の発電所、需給調整のための系統用蓄電池の立地が見られた。主な事例では、レノバ(苫小牧市)が苫小牧市に再生エネルギー由来の電力の調整弁として9万キロワットの系統用蓄電池を設置。月島JFEアクアソリューション(北見市)が、下水汚泥処理過程で発生するメタンガスを主成分とするバイオガスを利用した発電事業を開始した。

こんな記事も読まれています

ニュースカレンダー

紙面ビューアー