電柱撮影しインフラ保守/参加型の社会貢献アプリ/来月から道内でゲームイベント

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  • 2025年6月19日
大泉市長(左から3人目)と共にイベントをPRする吉田代表(同2人目)ら

 スマートフォン専用アプリを使い、まち中の電柱を撮影してポイントを獲得しながら、インフラ設備の保守に活用し、社会課題の解決を進める市民参加型ゲーム「ピクトレ」のイベント「ピクトレまちバトルin北海道2025夏」が7月12日から道内全域で始まる。電力会社の点検作業を楽しみながら担うほか、地域活性化と観光促進を目指す狙いもあり、子どもから大人まで注目を集めそうだ。

 ゲームは、シンガポールに拠点を置くデジタル・エンターテインメント・アセット(DEA)と東京電力パワーグリッドなどが開発。電気やインターネット、電話回線をはじめとした住民の暮らしを支える電柱は、寿命が30~50年と言われ、老朽化が進んでいるという。管理する電力会社や通信会社が全国3500万本以上ある電柱すべてを点検するのは労力が困難であることから、「市民がインフラの目になる」のが狙い。

 アプリ利用者が電柱の写真を撮ると、数やレア度(貴重さ)に応じコインを獲得し、大手通販サイトのギフト券や暗号資産と交換できる「ポイ活」の仕組み。グループ対抗戦もある。DEAによると、アプリは累計2・5万ダウンロード、累計撮影枚数は150万枚に上り、道内には約150万本、函館市内は約3万本の電柱があるという。

 イベント開催に当たり16日、函館出身でDEAの吉田直人代表やピクトレを運営するグロース・リング・グリッドの鬼頭和希社長、北海道電力ネットワークの中村信吾道南統括支店長らが函館市役所に大泉潤市長を表敬訪問した。

 吉田代表は「遊びながらの点検がコスト削減になる新しい取り組み。ちょっとの健康やお小遣い、世の中の役に立つものにしていきたい」とあいさつ。大泉市長は「素晴らしい発想のゲーム。盛り上がってほしい」と期待を込めた。

 イベントは10月12日まで。イベントが始まる7月12日午前10時には、函館コミュニティプラザ Gスクエア(シエスタハコダテ4階)でキックオフイベントが開かれる。

 大泉市長(左から3人目)と共にイベントをPRする吉田代表(同2人目)ら

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