苫小牧映画サークル(稲塚秀孝代表)は22日と7月5日、苫小牧や日胆地域にゆかりのある映画作品を無料で鑑賞できる「苫小牧市民映画上映会」を市民会館小ホールで開催する。全国の映画サークルが中心となり、苫小牧で初めて開く学習交流会「苫東映画祭」(6月28~30日)に合わせ、会員以外も自由に参加できる上映会を企画した。
22日は、支笏湖が舞台の「男はつらいよ 翔んでる寅次郎」、苫小牧で撮影した映像が登場する「春との旅」「そして僕は途方に暮れる」など4作品を上映。札幌映画サークル運営委員の二通諭札幌学院大学名誉教授の講演も行う。時間は午前10時~午後8時半。
7月5日は、旧穂別町(現むかわ町)の高齢者が手掛けた映画「田んぼdeミュージカル」の上映後、制作に携わった町民が講演。ドキュメンタリー映画「日高線と生きる」や、苫小牧出身の漫画家三部けいさん原作の「僕だけがいない街」の上映も行う。午前10時~午後4時。
映画監督でもある稲塚代表は映画業界の厳しい現状を憂え、「北海道では多くの映画が作られてきた。その歴史を伝え、さらに映画を広めるチャンスにつなげられたら」と意気込む。
同サークルと映画鑑賞団体全国連絡会議が共催する苫東映画祭は6月28~30日、市東開文化交流サロン(東開町)で。原則、各地の映画サークルの会員が対象だが、前日まで苫小牧映画サークルの「特別会員」として受け付け、1人3000円で参加できる。
28、29日の上映会は「そして僕は途方に暮れる」など3作品を取り上げ、意見交換会も行う。28日は白老町伝統文化継承者認定者の大須賀るえ子さんが「アイヌの人々の生活と歴史」、29日には帯広市出身のライター新目七恵さんが「北海道ロケが好き!」のテーマでそれぞれ講演する。
30日はオプション(別料金)でバスツアーを実施。平取町の二風谷アイヌ文化博物館を見学した後、黒澤明監督の「影武者」が撮影された厚真町、苫小牧市の現地に向かい、撮影当時を知る住民の案内で巡る。
問い合わせは稲塚代表 携帯電話090(3433)6644。