ゆのみ 私について 長島{ながしま}英津子{えつこ}

  • 苫2社
  • 2025年6月7日

 このたび、コラム「ゆのみ」を書かせてもらうこととなりました、助産師の長島英津子と申します。1年間よろしくお願い致します。

 助産師となり29年目となります。今まで取り上げてきた赤ちゃんは2200人を超えました。妊娠という神秘的な奇跡から、体の中で命を育てるということ。そして命懸けで命を生み出すということ。これは当たり前ではなく、お産一つ一つが奇跡であり、私は安全に母子共に命を生み出し、お産を終了させるため、妊娠、出産の正常というレールから逸脱しないよう、全力を尽くして援助していくことが使命と思っています。

 初めに総合病院に勤務し、産科専門のクリニック勤務を経て、また総合病院へ転職しました。その中でたくさんのお母さんたちに出会いました。その一つ一つが私の財産となり、「助産師としての私」というものを育ててくれました。

 そして、私自身も出産を経験することができました。そこで初めて妊娠、出産の大変さを知り、産後のしんどさと孤独を知りました。まともに眠れない毎日。気晴らしに誰かと雑談すらできないまま、あっという間に過ぎる時間。教科書で学んだ育児と違う現実。新生児訪問に来てくれた白老町の保健師さんの前で涙を流したことを忘れられません。

 その頃からでしょうか、産後のお母さんたちの孤独を解消してあげられるような仕事に重きを置きたいと思うようになったのは。コラムではこれから、私が知る産後ケアの場でのお母さんたちの様子や感じたさまざまなことをお伝えしていこうと思います。

 (産前産後ケア助産院みなも院長・白老)

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