AI・重要鉱物で共同声明 6分野、ウクライナは見送りG7サミット閉幕

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  • 2025年6月18日
G7サミットの討議に臨む各国首脳ら=17日、カナダ・カナナスキス(代表撮影・時事)

 G7サミットの討議に臨む各国首脳ら=17日、カナダ・カナナスキス(代表撮影・時事) 【カナナスキス(カナダ)時事】先進7カ国首脳会議(G7サミット)は17日(日本時間18日)、カナダ西部カナナスキスで2日間の日程を終えて閉幕した。G7首脳は、人工知能(AI)の活用や重要鉱物の供給網強化など、6分野の共同声明に署名した。

 ロイター通信によると、ウクライナ支援に関する共同声明は見送る。代わりに議長国カナダのカーニー首相名で声明を発出。米国が、他の6カ国間で合意した草案の表現を弱めるよう主張し、折り合わなかったという。

 共同声明では、AIが大量の電力を必要とすることからエネルギーの課題に対処する方針を確認。重要鉱物の供給網に関し、中国を念頭に「非市場的な慣行が調達力を脅かしている」と懸念を表明した。

 17日は、長期化するロシアのウクライナ侵攻などを議論した。石破茂首相は早期の全面停戦やウクライナの平和実現のためロシアに前向きな行動を取らせる必要があると主張。引き続きG7の結束・連携が重要と指摘した。招待を受けてウクライナのゼレンスキー大統領も参加した。

 一連の日程終了後、カーニー氏が記者会見に臨む。

 1975年の発足から50年を迎えた今回のサミットは、トランプ米大統領の再登板で米欧関係が揺らぐ中での開催となった。カナダは対立回避に向けて総括的な首脳宣言を見送った。

 一方、トランプ氏はイスラエルとイランの衝突への対応を理由に、初日となる16日のみの参加で帰国。今後のG7の結束に不安を残した。

 来年のG7サミットはフランス東部エビアンで6月14~16日に開かれる。

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