「諦めたら試合終了だ。われわれは決して諦めない。政治は対決より解決だ。他党を批判している暇はない。明るい日本を共につくっていきましょう」
公示日の22日、札幌市中央区の書店前で放った第一声。公示前の運動で既に日焼けした顔で、こう声を振り絞った。
兵庫県姫路市生まれ。北海道との縁はない。ただ、北海道を愛し、良くしたいという気持ちは「どの候補にも負けない」。
通算7年間、衆院議員の政策担当秘書などを務め、国政を肌で学んだ。その際、「このままの政治で日本は大丈夫か」と危機感を覚えた。政策に共鳴した国民民主党の公募に応募し、激戦の道選挙区からの出馬が決まった。
「政治は国の形をつくっていくもの」と指摘し、「未来や希望がある。ポジティブであるべきだ」と主張。今の政治には「それが欠けている」と語る。
公示以降、党幹部が応援のため続々と来道。23日には臼木氏と一緒に玉木雄一郎代表も札幌市の大通公園でマイクを握り「右でも左でもない。ただ、国民の暮らしが良くなり、不安が消えれば本望」と結党精神を説明し、改革中道の必要性をぶち上げた。
立憲民主党現職の1人と共に連合北海道の推薦を受け、臼木氏は主に旧同盟系が支持母体となる。公示以降、大票田・札幌の無党派層への浸透を目指し、つじ立ちを活発化させている。「円安と世界情勢の不安定化。それに伴う物価高騰対策が一番の争点だ」
昨秋の衆院選で下馬評を覆し、議席を増やした党。とはいえ、小所帯の政党であることは変わりない。今参院選を「党の存亡を懸けた戦い」と位置付け、「給料を上げる」「日本を守る」と二つのテーマを掲げ、初陣の選挙戦が続く。