「子どものさまざまな気持ちを受け止めた上で、育てていくのが僕らの仕事だ」と児童の心に寄り添った指導を大切にしてきた。
十勝管内の新得町で生まれ、芽室町で育った。北海道教育大学釧路分校を卒業し、様似小学校を振り出しに、教員生活38年間全てを小学校で過ごした。三つの管内を経験したが、退職の日が近づくにつれ「初任校の思い出が妙によみがえってくる。不思議なものだ」と目を細める。
苫東小は昨年、東中との併設校舎に移転した。新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、中学校との交流は控えめになったが、同校の卒業生は「素直さや明るいあいさつを心掛ける姿勢を保って中学生になっている」と実感している。
「感染症の収束後は、小中連携の推進を活発化させ、全国に誇れる活気ある学校にしてもらいたい」と期待している。