苫小牧中央がエース根本の粘りの投球と打線の一撃がかみ合い、チームの勢いに弾みを付けた。1回戦の知内を2―0で下し、室蘭支部大会から無失点で4試合連続の勝利。2回戦の対駒大苫小牧に向けて渡邊監督は「これまでの結果を意識せず、ただ勝利を目指して戦いたい」と語った。
守りの屋台骨を支え続ける根本は「立ち上がりは苦戦した」と話す。序盤はややストレートが外に外れ、変化球も抜け気味となった。円山球場では初めての登板とあって「緊張もあった」と率直に振り返った。
四回以降は制球が安定。9回投げ切って被安打4、11奪三振と堂々の内容だった。昨年までなら序盤での力投で後半に体力が持たない試合もあったというが、戦歴を重ねてペース配分が可能になった。根本は「打者によって力の入れ方を変える工夫ができるようになった」とし、知内打線を手玉に取った。
根本の奮闘に打線が呼応した。七回に2死二、三塁で1番・二塁手の小田が、右前に2点適時打。「打った瞬間に抜けたと分かった」と会心の一打を喜び、「根本に助けられてきたので、なんとか援護したかった」と一振りに込めた思いを語った。
2回戦では同じく室蘭支部を突破し、今大会上々のスタートを切った駒大苫小牧と激突する。昨年秋に一度対戦し敗れている。大一番を前に2番・一塁手の高橋主将はエース援護で難敵打倒のイメージを描きながら「次こそは勝ちたい」と意気込んでいた。