夏季北海道高校野球大会南北海道大会が3日、札幌円山球場で開幕した。同日はトーナメント1回戦3試合が行われ、オープニングゲームに登場した駒大苫小牧は7―0で札幌新川にコールド勝ち。続く第2試合は、苫小牧中央が2―0で函館支部代表の知内をかわした。
新型コロナウイルスの影響で中止になった夏の甲子園に関わる地方大会の代替として、北海道高校野球連盟が独自主催した一戦。室蘭、札幌、函館、小樽の4支部を勝ち抜いた16校が、8月7日の休養日を除いた競技6日間で熱戦を繰り広げる。保護者、控え選手を除いた無観客試合となっている。
▽1回戦
札幌新川
0000000―0
100132X―7
駒大苫小牧
(七回コールド)
(新)秋山、久末―粟倉
(駒)北嶋―兒島
(二)柄目(駒)
駒大苫がコールド勝ちで発進。一回に藤原の適時打で先制すると、2点先行の五回に北嶋の2点適時打、六回には柄目の適時二塁打などで加点した。守っては主戦北嶋が12奪三振の好投で完封した。
知 内
000000000―0
00000020X―2
苫小牧中央
(知)斎藤―森善
(中)根本―笹原
(二)北村2(中)
苫中央は七回2死二、三塁で小田が2点適時打を放ち待望の先制点。先発したエース根本は相手打線を4安打に封じた。知内は粘るエース斎藤を打線が援護できなかった。
駒大苫「攻守隙なく」
駒大苫が昨年夏の南大会以来、久々の円山で強さを発揮した。「攻守に隙がなかった」と試合後に札幌新川の主戦秋山(3年)が吐露した通り、無失点の危なげない試合運びでコールド勝ち。佐々木監督は「初戦で気負う部分が出るかなとは思っていたが、どっしりと構えて戦ってくれた」と目を細めた。
エース北嶋(3年)は「チームに流れを呼び込む投球ができた」と振り返る。中盤に走者を背負う場面はあったが、支部予選の代表決定戦と同様、闘志むき出しの投球で三塁を踏ませなかった。
エースの好投に打線も応えた。一回に先制の適時打を放つなど、2安打2打点の活躍を見せた藤原主将(3年)は「つなぐ打撃ができた」。五回には、北嶋の適時打後に左翼手の悪送球を見逃さなかった一走兒島(同)が、ヘッドスライディングで本塁を突き、加点するなど身上の機を逃さない走塁も光った。
次戦以降はより難敵が立ちはだかる。「新型コロナで練習量が少なかった分、戦いながら強くなっていく必要がある。まだまだこれから」と佐々木監督は期待した。