北海道の上空に強い寒波が入り16日から各地で厳しい冷え込みが続いている。むかわ町穂別では、16日に道内最低の氷点下20・5度、17日も同20・7度を観測したとか。道内174観測地点の最低という。子どもの頃なら1枚ガラスの窓の内側にできた氷模様を楽しめたが、今は気象情報に驚き布団に潜り込むだけ。
寒さは厳しくとも、熱い情報も流れてくる。千歳市の南部、新千歳空港近くへ進出し工場建設を進めていた次世代半導体製造「ラピダス」に14日、オランダ製の露光装置の一部が空路、到着したそうだ。年内には空輸を終え来春の試作ラインの稼働に備える。テレビでは安平川で取水し、使用後はフッ素化合物を処理、千歳川に放流する工業用水の検査作業が千歳市によって始まったとのニュースも流れていた。国会質疑に「千歳市のラピダス」が登場することも多い。どんな成果を上げるか。期待は高まるばかり。
北海道や道央地域振興の最大の課題は苫小牧と千歳を分断している美々の坂一帯の活用と、それによる札幌―苫小牧間の連結―。苫東開発計画の初期、そんな提起が行われていたことを思い出す。
ラピダスの建設大詰めに苫小牧市や胆振東部の各町から、関連人口の流入を期待する声が改めて広まっている。(水)