駒大苫小牧高女子硬式野球部は20日、苫小牧市あけぼの町の明野北公園グラウンドで中学硬式クラブの苫小牧リトルシニア球団と初の対外試合に臨んだ。21日までの2日間で室蘭リトルシニアも含めた2チームと練習試合(7回制)計3戦を行い、初陣の勝利はならなかったものの随所で好プレーも発揮した。
20日は苫小牧リトルシニアと練習試合をダブルヘッダーで行った。第1試合で駒大苫女子は走者を出した二回までに相手のミスを突くなどで計4点を挙げたが、五回に2本の3塁打などを浴びて4失点し逆転された。2試合目はランニング本塁打や守備の乱れで失点が重なり、0―15だった。
21日に室蘭市内にある室蘭リトルシニアの専用グラウンドで行った室蘭リトルシニアとの試合は本塁打を含む5本の長打を許し、0―13で敗れた。
駒大苫女子部は4月に創部。新型コロナウイルスの影響を受け、一時的に活動を休止したものの、今月1日の再開以降は着実に練習を重ねてきた。14日には初めての紅白戦を行い、実戦で練習の成果を試した。
各試合の結果は次の通り。
▽練習試合(20日、明野北公園グラウンド)
駒大苫女子
2200000-4
100140X-6
苫小牧リトルシニア
苫小牧リトルシニア
20210010-15
0000000-0
駒大苫女子
▽練習試合(21日、室蘭市)
室蘭リトルシニア
6052000-13
0000000-0
駒大苫女子
野呂 地力の高さ発揮 3回無失点の好投
苫小牧リトルシニアとのダブルヘッダー2試合目は大敗。四回に猛攻を受けて10失点。茶木圭介監督は五回表の守備を前に、ここまで”ノーカウント”とするつもりの気持ちの切り替えをナインに呼び掛け、「あとの3イニング戦って、七回まで0点で抑えよう」と鼓舞した。
ここからマウンドに上がった野呂萌々子が投球で期待に応えた。野呂は東京出身の右腕。中学時代は投手として都内の女子軟式野球チームに所属し、駒大苫高進学と硬式部活動入りをきっかけに野手としての基礎的な練習にもう一度集中していた。
登板した野呂は最初の回を三者凡退に抑えると、七回までの3イニング打者10人に被安打1、無失点の3奪三振で四球も与えずに投手としての地力の高さを発揮した。「久しぶりの登板だったけれど、思っていた以上の内容だった。制球も決まって自分のテンポで投げられた感覚があった」と手応えを語った。
茶木監督は野呂の投げっぷりに関して「完璧な内容」と話し、「野手としての起用を考えているが、投手としても十分通用すると思う」とたたえた。
阪田桂多主将 窮地に強い 投手になりたい
苫小牧リトルシニアの投手・阪田桂多主将(明野中3年)
相手投手の制球が良く、変化球もレベルが高かった。勝てたけれど、守備のミスがあり、打撃も本来の力は出せていなかったと思う。個人としては四球でピンチを招いて崩れてしまった。制球のレベルを高めて、ピンチに強い投手になりたい。