千歳市は2019年度の市内の観光入り込み状況をまとめた。日韓関係や中国の内政などの国際情勢、新型コロナウイルス感染拡大で国内外の観光客の入り込み数が大幅に減少した影響を受け、観光入り込み数は前年度比8・7%(43万4700人)減の454万2500人だった。
このうち市街地地区は前年度比10・2%(40万5400人)減の355万7300人、支笏湖地区は2・9%(2万9300人)減の98万5200人だった。
道外客数は前年度比8・4%(12万700人)の減、道内客数も8・9%(31万4000人)の減となった。このうち道外客の市街地地区への入り込みは10%(11万7700人)減、支笏湖地区は1・2%(3000人)減。道内客の市街地地区への入り込みも10・3%(28万7700人)減、支笏湖地区では3・5%(2万6300人)減。
日帰り客の市街地地区への入り込みは10・7%(40万7700人)減少、支笏湖地区も3・5%(3万800人)減少した。
一方、宿泊客の市街地地区は1・4%(2300人)、支笏湖地区も1・1%(1500人)それぞれ増加した。全体では日帰り客数が9・4%(43万8500人)減少し、宿泊客数は1・3%(3800人)の増加となった。
外国人宿泊客延べ数は、前年度比3・6%(7511人)増加して21万5951人となった。国別では、格安航空会社(LCC)が増便した台湾が87・4%の増加。ラグビーワールドカップ日本大会の札幌開催でオーストラリアの伸び率は216・1%と大きかった。
市観光スポーツ部は「前期は順調だったが、後期は日韓関係の悪化や新型コロナウイルスの影響などで落ち込んだ」と分析する。粥川治次長は「ダメージが大きい観光関連事業者には4月と6月の補正予算で委託事業や補助金事業を創設した。今後は回復期に向けた対策が必要。国が進める『GoToキャンペーン』を見据えた事業展開も考えたい」と話した。
(メモ)GoToキャンペーン 新型コロナウイルス感染症の流行収束後の一定期間限定で官民一体で旅行商品を購入した消費者に代金の2分の1相当を助成する消費喚起キャンペーン。