青空文庫

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年3月13日

  新型コロナウイルスの猛威はなかなか収まりそうにない。世界三大通信社の一つ、AFPによると、12日午後6時現在の感染者は世界115の国・地域で12万5293人を数え、うち4600人が死亡したという。日を追うごとに感染者が広がる状況に世界保健機関は「パンデミック(世界的な大流行)にある」とし、感染者は今後、さらに増えるとの見通しを示した。

   道内では12日までに全国最多の128人が感染、4人が死亡した。終息の時期は見通せず、鈴木直道知事は今週末も外出自粛を求める声明を発表。自粛度合いに濃淡があるものの、これで外出自粛は3週連続となり、道内経済への影響はより深刻だ。

   感染の広がりを防ぐため、小中学校、高校の大半が臨時休校に入っている。苫小牧市内では、公共施設の閉館も続き、いつもなら夕方に施設の窓から明かりが漏れるが、今は真っ暗なままで、主役のいない施設の寂しさが伝わる。

   こんな中で子供たちの過ごし方が気になる。この機会にたっぷり読書をという人にはぜひ、「青空文庫」を紹介したい。ネット環境さえ整っていれば、太宰治や芥川龍之介、夏目漱石など数々の著名な作品に触れることができる。いずれも著作権の期限が切れた書籍をボランティアが書き起こしたもので、全て無料というありがたい文庫だ。名作の中に人生を変える一冊があるかもしれない。(教)

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